シルバーeスポーツ認知機能維持効果検証の結果について
市では令和4年度より、健康づくりをキーワードに「デジタル活用支援」と「シルバーeスポーツを活用した認知症予防」に取り組んでいます。このうち、シルバーeスポーツを体験することによる認知機能維持効果検証の結果がまとまりましたので公表します。
鶴ヶ島市シルバーeスポーツ(認知機能維持効果検証)の結果について(令和5年4月14日修正更新) [PDF形式/161.68KB]
鶴ヶ島市シルバーeスポーツ(認知機能維持効果検証)実施業務報告書 [PDF形式/1.24MB]
【参考】第42回日本リハビリテーションスポーツ学会発表(令和5年2月19日)スライド資料 [PDF形式/408.11KB]
検査結果
〇ファイブ・コグ検査・・・手先の運動課題および5要素(記憶・注意・視空間認識・言語・思考)の合計において「改善傾向」となりました。(報告書P10 図3)
〇物忘れ相談プログラム・・・3つの言葉の復唱・時間の見当識・図形選択等の各項目及び合計点は「維持」となりました。各回答に要した時間を比較した結果、図形選択①(立方体の選択)において「改善傾向」にありました。(報告書P13 図4、5)
〇MMSE(ミニメンタルステート検査)・・・認知機能は「維持できていた」と考えられました。対象者別にみた得点の変化の結果、合計点を左右するのは「計算」であり、脳の情報処理の円滑さが影響していると考えられました。(報告書P18 表11)
〇eスポーツ実践前後において改善した各認知機能検査の項目に着目すると、その共通点は「情報処理の速度」でした。今回の結果は、情報処理速度の改善(短縮)に対して有効であったと言えます。
参加者
・市内在住の65歳以上の方(男女24名うち男性8名、女性16名)※76.0±4.2歳
実施した日及び会場
会 場 |
日 時 | ||
鶴ヶ島市役所 | 事前検査 | 令和4年6月20日(月曜日) | 14時00分~16時00分 |
令和4年6月21日(火曜日) | 個別に30分 | ||
事後検査 |
令和4年12月19日(月曜日) |
14時00分~16時00分 | |
令和4年12月20日(火曜日) | 個別に30分 |
実施した内容
【認知機能維持効果検証】
・ファイブ・コグ検査・・・高齢者用の集団認知検査として、東京都健康長寿医療センター研究所と筑波大学精神医学によって開発された検査
・もの忘れ相談プログラム・・・簡便かつ時間をかけずに認知症をスクリーニングすることができる「もの忘れ簡易スクリーニング検査」をタッチパネルコンピューターに搭載し、自動化したもので、認知症の早期発見に活用できる検査
・MMSE(ミニメンタルステート検査)・・・時間の見当識、場所の見当識、3単語の即時想起、計算、遅延再生、物品呼称、文章復唱、3段階の口頭指示、書字指示、文章書字、図形模写の計11項目から構成される認知機能検査
※シルバーeスポーツに取り組む事前・事後比較については、事前・事後ともにデータがある10名(75.5±5.2歳)の調査結果の比較
【シルバーeスポーツ体験】
・老人福祉センター「逆木荘」においてシルバーeスポーツ体験や自宅等でeスポーツ体験を週1日程度実施
※毎週水曜日に老人福祉センター「逆木荘」において、シルバーeスポーツ体験支援とスマホよろず相談を実施しています。