平年25度予算編成の考え方

鶴ヶ島市では、平成23年3月に策定した第5次鶴ヶ島市総合計画に基づき、成果志向の市政運営を推進しています。総合計画に掲げる政策・施策を推進するためには、総合計画(実施計画)と予算編成を一体として考えることが大切です。
このため、予算編成に先立ち、主要事業等を整理した「平成24年度実施計画策定の基本方針」をまとめました。また、次のとおり「社会経済情勢とまちづくりの課題」「市の財政状況と今後の財政見通し」「平成25年度予算編成の基本方針」からなる平成25年度の予算編成における基本方針を定めました。
今後、これらの基本方針に沿って、平成25年度予算編成作業を進めていきます。

社会経済情勢とまちづくりの課題

(1)人口減少・少子高齢社会における地域づくり

  今、わが国は、少子高齢化にともなう人口減少社会を迎えています。これまでのような、人口増加を前提とした社会経済の状況ではなくなっており、まちづくりのあり方も変えていかなければなりません。特に鶴ヶ島市は団塊の世代が多く、全国に類のないスピードで高齢化が進みつつあります。

  高齢になっても暮らしやすい環境を整備していくために、地域における支え合いの仕組みづくり、介護予防をはじめとした健康づくりの推進などに取り組みます。また、増加する高齢者への対応だけではなく、すでに減少を始めた就労世代や年少世代にも目を向けた政策を展開していく必要があります。

(2)子育て支援と教育環境の充実

  女性の社会参画、就労形態の多様化、核家族化と少子化に伴う育児の孤立化防止などのほか、地域みんなで子どもを育てる環境整備に取り組みます。また、安心安全の視点からも、学校施設の耐震化、空調設備の設置、新しい学校給食センターによる給食の提供などにより、教育環境の向上を図っていく必要があります。

(3)安心安全なまちづくり

 学校施設の耐震化を前倒しして計画的に完了させるほか、防災訓練や市地域防災計画の見直しなど、東日本大震災の経験を踏まえた対応をしていく必要があります。

(4)計画的な都市づくり

  一本松地区と若葉駅西口地区の2地区の土地区画整理事業の早期の事業完了を目指します。併行して、区画整理事業の見直しによって除外区域とされた一本松地区と市街化区域に編入された上広谷地区などの地区計画事業も順次進めていきます。これらを計画的に実施していくことにより、良質なまちづくりを進めていく必要があります。

(5)老朽化の進む公共施設の保全

  鶴ヶ島市は、1980年前後に人口が急増しました。市内の公共施設の多くは、この時期に建設されました。それらの老朽化が進んでおり、今後は一斉に大規模修繕や建て替えの時期を迎えます。小中学校をはじめ、庁舎や公民館、道路、公園などの公共施設を、これまでと同じように維持保全していくことは、財政的にも難しくなっています。長寿命化、機能の見直し、統廃合などを、計画的に進めていく必要があります。また、鶴ヶ島市の公共施設は、用地に占める借地の割合が多く、急な買い取りといった事態に備える必要もあります。

市の財政状況と今後の財政見通し

  市ではこの間、財政健全化に向けて行財政改革に取り組んできました。また、ここ数年、国から交付される地方交付税や臨時財政対策債発行額が増額されてきました。そうしたことから、財政運営が順調に進み、市の貯金にあたる財政調整基金の額も増額することができました。また、市債返済の進捗等により、市債の残高や債務負担行為による将来負担額が減少したことで、財政健全化指標である実質公債費比率や将来負担比率が改善されるなど、決算状況は概ね安定しています。

  しかし、市の予算編成にあたっては、毎年、歳入見込額と歳出要求額との間に多額のかい離が発生しています。その多くは、財政調整基金等からの繰入金でまかなっています。

  そうした中で、今後は確実に社会保障経費が増額していきます。一方で、継続的に実施すべき、あるいは新たに発生する重要な施策と事業が存在します。これらの財源をまかなうためには、毎年度、一定規模の財政調整基金残高を確保できるだけの、厳しい財政運営を行っていかなければなりません。

(1)支出の状況と見通し

  少子高齢社会の進行や長期化する景気の低迷等に伴い、市の歳出においては、生活保護費や医療費などの扶助費や特別会計への繰出金など、社会保障関係経費が年々大きく増加しています。これに加えて、今回の実施計画の計画期間では、東日本大震災の経験を踏まえた小中学校体育館の耐震補強事業や、委託事業として実施する学校給食センター更新施設の建設・運営事業、夏の猛暑対策として空調機未設置の小中学校への空調設備設置事業といった大規模な主要事業が予定されており、多額の支出が予定されています。

(2)収入の状況と見通し

  歳入では、市の財源の大きな部分を占めている市税収入が、過去4年続けて減収となっています。定年退職者の増加や景気の低迷により個人市民税・法人市民税が、地価の下落等によって固定資産税が減収傾向にあります。今後も、こうした傾向が大きく好転する見通しは立ってはいません。

  国の税収も同様に必要な予算額を確保するに満たないため、赤字国債の発行により国債残高が年々増加し、国から地方に配分される財源の将来性には不安が残ります。同時に、市でも臨時財政対策債の発行額が増加することによって、市債残高が今後増加する見込みとなり、先行きが懸念される状況になっています。

平成25年度予算編成の基本方針

(1)メリハリのある予算編成

  平成25年度の予算編成にあたっては、これらの課題や市の置かれている現状を前提に、総合計画に掲げる市の将来像「鶴ヶ島は 元気にする 〜明日につながる活力のまち支えあう安心のまち〜」の実現を目指し、いまこのとき、必要とされている重要な施策事業を明らかにし、その推進を図っていかなければなりません。そこで平成25年度の予算編成は、「平成24年度実施計画策定の考え方」における政策展開の柱と採択主要事業などを踏まえて、重点化する事業にメリハリをつけた予算化を進めていきます。

  特に、総合計画に掲げている2つのリーディングプロジェクトは、最優先施策として予算配分を行います。「水土里の交流圏の構築」では、若い人たちの定住と人々の交流により、地域の魅力と活力を創出するため、飯盛川ふるさと水辺整備の推進と埼玉県の農業大学校移転後の跡地利用について、関連する団体等と綿密な調整のうえで、積極的に実現を図ります。

  また、「支え合いの仕組みづくり」では、少子高齢化が進む中、市民の持つ力を活かして、日常の暮らしの中で共に支え合い助け合いながら、地域の課題を地域できめ細かく解決できるような関係の形成に向けて、多様な団体及び地域住民との調整を図っていきます。

(2)財源確保の積極的な検討

  これらの主要事業・重点事業を実現するため、これまでの行財政改革の効果を活かし、市債の発行や財政調整基金等の基金からの繰入金の増額なども財源として活用するほか、将来の財源として、基金の残高を確保するため、市税などの自主財源確保をはじめ、見込み得るすべての財源の検討に取り組みます。

  また、既存の事業については、事業効果を再度検証して、事業効果のなくなったもの、薄れたものなどは廃止・縮小することも念頭において、すべての事業の見直しを行います。継続する事業においても、柔軟かつ新たな視点で、事業の効率的な進め方を工夫し、事業内容や、適正な予算額について検討を行います。

(3)4つの留意事項

  メリハリをつけた予算化と財源確保の積極的な検討のうえで、特に次の4つの基本事項に留意して、予算編成を進めます。

  • 通年予算として、事業を進めながら改善点を検討し、その結果を予算に生かします。
  • 既存事業では、事業の費用対効果やこれまでの事業予算の執行状況などを念頭に置き、民間委託や市民との協働等、柔軟な発想に基づく新たな事業手法の導入や組織体制にこだわらない合理的な取り組みを進めます。
  • 指定管理や事業委託による効率化など、人件費の抑制にも配慮します。
  • 全職員がこの予算編成方針を共有し、平成25年度予算編成に取り組みます 。

【参考】市役所内部(各部門)への通知文書

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