平成23年の東日本大震災では、首都圏に多くの帰宅困難者が発生し、大きな混乱となりました。
大規模な地震等により、公共交通機関が止まり、外出先に取り残された人々が自宅に向けて一斉に徒歩帰宅を始めた場合、路上や鉄道駅周辺では大混雑が発生し、集団転倒などに巻き込まれる可能性があるとともに、火災や沿道建物からの落下物等により負傷するおそれがあるなど、大変危険な状態になります。
また、道路の混雑により、救助・救命活動や消火活動、救援物資輸送などの応急対策活動が妨げられるなど、大きな混乱を生じるおそれがあります。
さらに、徒歩で帰る人々により、沿道では飲料水やトイレ等に対する大きな需要が発生し、特に沿道の避難所等では、飲料水やトイレ等を求めて徒歩帰宅者が避難所へ向かうことが想定される一方で、地域の避難者も集まってくることから、徒歩帰宅者に対して十分な対応ができず混乱が生じる可能性があります。
帰宅困難者の一斉帰宅に伴う混乱を回避することに併せ、帰宅困難者自身の安全を確保することも重要です。
一斉帰宅抑制の基本方針
大地震等への備えを万全にするには、「自助」、「共助」、「公助」による総合的な対応が不可欠です。
そこで、帰宅困難者対策について、平成23年東日本大震災の教訓を踏まえ、国、地方公共団体、民間企業がそれぞれの取組に係る情報を共有するとともに、横断的な課題について検討するため、内閣府と東京都が共同座長となって、『首都直下地震帰宅困難者等対策協議会』が平成23年9月20日に設置されました。
この協議会では、地震発生直後において発生が予想される帰宅困難者等による混乱を防止するため、「むやみに移動を開始しない」という基本原則を実効性のあるものとするため、官民が一体となって『一斉帰宅抑制』に取り組むことになりました。
協議会で決定された「一斉帰宅抑制の基本方針」に従い、事前の備えをお願いします。
帰宅困難者対応訓練
市では、令和5年11月26日(日曜日)に第37回鶴ヶ島市総合防災訓練による「帰宅困難者対応訓練」を実施しました。