壮年世代に向けたプロジェクトが始動しています
鶴ヶ島市では、市民の約4人に1人が脳卒中や心疾患で亡くなっているというデータがあります。(出典は埼玉県の健康指標総合ソフト)
これらの疾患リスクを下げるには、ナトカリ比※を低くすることが効果的なため、壮年世代を対象に自分の尿中ナトカリ比を測定し生活習慣病予防に向けた行動変容を促す「40代・50代のためのおいしく適塩!たっぷり野菜プロジェクト」を令和5年度からスタートしました。
※ナトカリ比とは、食塩に多く含まれるナトリウムと野菜や果物に多く含まれるカリウムの比率で、ナトカリ比が高いほど高血圧などの循環器疾患のリスクが高まると考えられています。
令和5年度実施内容
6月 1回目のナトカリ比郵送検査
7月 ナトカリ比改善講座、食生活の目標設定アンケート実施、講師は女子栄養大学准教授の久保彰子さん
8月 検査結果の推定食塩摂取量10グラム以上または推定カリウム摂取量1,500ミリグラム未満の参加者に対し、市管理栄養士による個別相談を実施
9月 2回目のナトカリ比郵送検査
10月 ナトカリ比改善講座、検査結果の推定食塩摂取量10グラム以上または推定カリウム摂取量1,500ミリグラム未満の参加者に対し、市管理栄養士による個別相談を実施
ナトカリ比の改善状況
- 1回目のナトカリ比検査結果の平均値4.3、中央値3.8が、2回目の検査結果では平均値3.6、中央値3.2に低下しました。
- 参加者の50%のナトカリ比が改善しました。
- 参加者各自で行動目標を立て実行できたことや、集団指導、ハイリスク者の個別指導が改善につながりました。
令和6年度以降の展開
女子栄養大学より、ナトカリ比を低下させるためには野菜摂取の目標量350グラムに近づける支援が必要との提案をいただきました。
市では、野菜摂取が簡単にできるような工夫を伝える食育講座や食生活改善推進員を講師とした料理教室、食育イベントなどを通して、市民が野菜摂取量を増やせるような取り組みを継続して実施していくとともに、適塩とカリウム摂取の重要性を啓発していきます。