日時
令和5年7月3日(月曜日)13時00分から14時40分まで
場所
市役所401会議室
議題
議事1 第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)の取組状況について
議事2 令和5年度の健康づくり事業について
出席委員
石井雅章委員、久保彰子委員、荒井和子委員、佐久間眞理子委員、末成隆子委員、川上和江委員、森裕子委員、澤香代子委員、佐々木亨委員
欠席委員
島村美惠子委員
事務局
健康部 田村部長
健康長寿課 木村課長、藤野主査、山本主任保健師、額賀主任管理栄養士、望月保健師、町田保健師
配布資料
1 第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)令和4年度取組まとめ
2 第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)令和4年度取組一覧表
3 第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)令和5年度新規取組一覧表
4 令和5年度の健康づくり事業について
公開・非公開
公開
傍聴人数
0人
会議の内容
議事1 第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)の取組状況について
会長
これより議事1「第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)の取組状況について」を議題とする。まず、事務局から説明をお願いする。
事務局
資料1-①第2次鶴ヶ島市健康づくり計画・食育推進計画(後期計画)令和4年度取組まとめ、資料1-②令和4年度取組一覧表、資料1-③令和5年度新規取組一覧表について説明。
後期計画の指標には、最終目標の「健康寿命の延伸」が加わっており、この目標値には、埼玉県衛生研究所が算出している65歳以降の健康寿命を使用している。今年度公表された健康寿命は、男性18.03歳、女性20.83歳である。こちらは男女とも達成率がプラス10パーセントを上回ったため、達成状況は、男女ともA、改善した、という評価となった。
身体活動分野欄のラジオ体操の実施団体の令和4年度実績は、5団体増え27団体となったため、達成率は66.7パーセント、評価はA、という結果であった。
なお、今年度は4月から6月にかけて、新規でラジオ体操団体を立ち上げたいという相談が1件あったが、まだ実施には至っていない。 食生活・食育分野の欄の、朝食を欠食する人の割合(小学生)の値は、「全国学力・学習状況調査」の児童質問紙「朝食を毎日食べていますか」の鶴ヶ島市における第6学年の回答によるものである。欠食する児童の割合が1.7%に増え、達成率はマイナス142.9パーセント、評価としては悪化のC、となった。
健康診査の充実の欄の、特定健康診査受診率の令和4年度実績は39.3パーセントで、前回より2.1パーセント持ち直したものの、達成率はマイナス10.1パーセントのため、評価は悪化のC、となった。
肺がん検診、胃がん検診、大腸がん検診、乳がん検診及び子宮頸がん検診の受診率も、達成率がマイナス10パーセントを下回ったため、評価は悪化のCとなった。令和2年度から新型コロナウイルス感染拡大により、がん検診の受診控えがあり受診率が低下したが、徐々に改善してきている。
また、令和4年度の全事業数、連携数及び連携団体数は、いずれも令和3年度より増加しており、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施できなかった事業数は2事業であった。
各所管課が費用対効果、手法の妥当性、事業の方向性を総合的に判断した事業評価については、Aが減りBが増えた分野は、食生活・食育の分野、休養・心の健康分野、歯・口腔の健康分野、健康診査の充実の分野であった。
令和3年度の事業評価は、コロナ禍において様々な工夫をして実施したことにより、評価を「高い」の「A」としたが、令和4年度はコロナ対策実施2年目となり、評価を「普通」の「B」にした事業が多かったためと考えられる。
会長
達成率の理由は把握しているか。特に気になったのが、朝食を欠食する小学生の割合が多くなった理由、一方では健康寿命がコロナ禍で伸びているといったところで、どういう理由があるのか。
事務局
朝食を欠食する人の割合の達成率が悪化した理由については、把握していない。
また、埼玉県の健康指標総合ソフトによる健康寿命は、様々なデータから算出されており、具体的な理由は不明である。しかしながら、コロナ禍を経て令和3年度の健康寿命が延伸したということは、これまでの取組みの成果があったものと考えている。
会長
朝食を欠食する人の割合が増えたことの原因が、昨今の物価高が原因だと少し怖いが、それが大きな理由であれば、こども食堂や給付金のような対策もあると思った。
会長
取組状況についての評価や感想、各委員が日頃関わっている事業、取組の中で気が付いた点など、一人ずつ意見を伺う。
委員
埼玉県歯科衛生士会では、歯と口腔の健康ということで、オーラルフレイル予防にだいぶ力を入れてきている。
定期的に歯科検診を受ける方、歯に関心の高い方も増えてきているような状態だと思う。
固いものが食べにくい、お茶や汁物でむせるというのも、たまには誰でも起こることなので、お聞きすると、たまにです、と言う方が多く、いつもむせているということではないようである。固いものが食べにくいと感じるのも、徐々にそうなっているのであって、急にこうなったから食べにくくなったという感じではなく、徐々に歯が無くなってきたとか、入れ歯を入れたりなどで食べにくいということもあると思う。
委員
この3年間のコロナの影響は非常に大きいものだと捉えているので、そういったものが健康づくり計画の達成状況なりに出てくるのはもう少し時間がかかるのではないかと思っている。
したがって、直近の値としては良くなっているものもあれば、なかなか達成まで至っていないものがあるが、今回のこの計画に関しては、長期的な目で判断するべきではないかと思う。
コロナのことで、一人一人が自分の体調や健康に非常に関心を持つようになったのは良かったのではないかと思う。ただ、日本人の特徴として振れ幅が大きいので、関心が向くときはストイックだが、それが外れるとどこまでもズボラになってしまうところがある。今だんだんそれが外れてきている状況なので、丁度いいところで収まってくれればいいと思う。
また、健康日本21が第三次となる。今回前面に出て来たのが、健康というものをライフコースとして捉えようということである。つまり、健康を考えるというのは生まれる前からすでに始まっているということで、例えば、欠食している小学生が、健康面でどのような人生を歩んでいくかということを長いスパンで追ったときに、ひょっとしたら将来的には生活習慣病の発症が増えてくるといったことに繋がってくる可能性もある。
今を改善するという目も勿論必要であるが、長い目で見たときに、この子達の健康状態がどうなるかという視点から、人々の健康を考えていくことが一番大事ではないかと思う。
一つのことが様々なことに影響を及ぼしているというところで捉えれば、一つのことをやるのに役所の一つの課だけではなく、やはり横の連携が必要だという話に県庁でもなっている。コロナを境に人々の関心が健康に行くようになったので、そこを一つの基本として捉えていければいいと思う。
委員
市の計画評価を見て、健康日本21の国の計画評価と大体同じような傾向かと思っている。特に、身体活動や食生活、歯科に関して、やはりコロナの影響で、直接的に調理したり、体験型の教室ができていないというところが大きいかと思うが、それでなかなか変化が「変わらない」という評価になってしまっているので、まだコロナ禍ではあるが、そういう中で、いかに体験型で健康教室をやっていくかというところが鍵になると思う。そこを上手く工夫しながらやっていけば、この「変わらない」が、少し変化ができてくると思っている。
委員
朝食を欠食する人の割合が、小学生だけでこの値だと中学生、高校生まで入れたらどのくらいになるか気になる。小中学生は給食が出るからまだいいが、高校になると自分でお金を出すか持って行く形で食べなければいけない。
中にはお金がなくて食べられない、持って行けない子もいるのではないか。高校生で朝食べられなければ昼も食べられない訳で、小中学生は給食があるのでちょっといいのかなと思うが、夏休みや冬休み春休みはどういう風になるのかと、すごく気になる。
委員
朝食を欠食する人の割合が、すごく気になっている。何週間か前に新聞にデータが出ていて、全国的にコロナが収まってきた中でも、ここのところの物価高により、家庭で節約する一番が食材になっていた。二番は、確か子どもが遊んだりするプレイランドといったところの費用を削っていくデータが出ていたのを見た。
NPO法人カローレでは子ども食堂で1か月に1回、お弁当の配布をしているが、やはり少しずつ鶴ヶ島も食数が増えている気がする。ただ、配布には限界があり、なかなか一遍に全てに応えられる訳ではなく、小さいうちから食育に関してはとても大事に考えているので、気になっているところである。
委員
コロナ以降、ラジオ体操に替わる人達が多くなってきたと感じている。参加者が少し多くなってはいるが、かなり高齢化してきており、ジュニアに向けたラジオ体操を進めていきたいと思っている。
会長
近所のラジオ体操会場で聞いた話だが、ラジオのボリュームを上げると苦情が来てしまう一方で、ラジオ体操参加者の聞こえが衰えてくると、音が小さいとラジオ体操の音が分からず、人を見ながらやるしかなくて、ということであった。どちらも切実な問題かと思うが、流れている音が聞こえた方がリズムにも乗りやすいので、会場周辺の住宅の方に理解を得た方がいいのかなと思う。
座ってできる体操というのもテレビでやっている。跳んだり跳ねたりできない方もいるし、上だけ手を回すだけといった参加の方もいるので、そういう方法でもいいよと広めていくと参加の幅が広がるのではないかと思う。
委員
朝食を欠食する人の割合が、すごく目に留まった。コロナ以前もコロナ禍でも、先生方が朝食に関してはちゃんと食べているかを随分指導していたと思うが、結果として「C」が出てくるのは納得できない。色んな方達が一生懸命努力をしているのに数値に表れないのは、伝え方や、子ども達や親に響くものがないのでは。
食べるよう言われても、食べたくないという感覚もあると思うし、これがなぜ必要なのかということを少し簡単に噛み砕いて話しながら朝食について向き合わせてあげると、学年が上がるごとに理解していけるのではないかと思った。
固いものが食べにくいと感じる、お茶や汁物などでむせる、ということについては、年をとってくるとどうしても付き合っていかなくてはいけない部分だと思う。市が行っている測定会アンケートなどでもこういった内容が出てくる。しかし、自覚することが非常に大事で、自分事として捉えられるようになってくるとどうしたらいいかが見えてくるような気がした。
委員
資料1の①の記載で、意識調査など調査がないと把握できない項目がかなりあった。この1年間でデータを把握する機会がなく、達成状況がハイフンになっている部分は、次回は何年度調査ということを備考に記載しておくといいと思う。
朝食を欠食する人の割合が上がっていることについては、これに元々直接的に対応している施策が、食生活・食育の分野ではあまりない。この計画は、目標を立てて、その状態を見て、有効にするために何かをやっていくという設計になっている。そういう意味では、休養・こころの健康の分野にある、児童・家庭総合相談窓口事業、ようこそ鶴ヶ島で子育て、親子相談といった事業で連携しながら進めないとできないこともあるのではないか。学校や給食でも食育はやっているが、おそらくこの朝食の欠食はそこで伝えても直接成果は出ないような、やはり家庭に関わるような施策とリンクさせないとかなり難しく、だからこそ他部署の事業と連携して進めていくしかないのでは、という印象を受けた。
また、公立の大学の先生から、経済的に厳しくて欠食だらけの大学生や、高校の頃からその状態だったという人が実は相当いるような話を聞いた。こういった見過ごされている状態があり、学生や生徒は放っておくとあっという間に脆弱な立場に置かれるということがあるので、SDGsでも、脆弱な立場に置かれている人達の中に実はユースは入っていて、そういう観点から見ていく必要があるのではないか。長期休みのリスクが高い。
今、食品ロスの関係でフードドライブをやっているところも多い。栄養バランスを考えるとちょっと、と思うところはありつつも、とりあえずの栄養や食事を確保してもらうような手段も一応用意しておいた方が良いという観点では、市民に関心を持ってもらう意味でも、フードドライブで集まった食料を配布し、そこでコミュニケーションをとり関わりが途切れないようにするのは、とても大事なことだと思う。
eスポーツなどで認知機能維持や衰えを防止する取組みは進めているので良いと思うが、衰えるものを完全に止めることはできないので、それを前提にした施策も考えなくてはならないのではないか。口腔などのフレイルの場合は、衰えていることを早い段階で自覚できるからいいが、認知の場合は、衰えていること自体を受け入れられないというか、認知できないところが非常に特徴的だと思う。
今の社会は、認知機能がないと生きていけない社会に作られてしまっているので、認知能力が低くなっても生きていけるようにしないと厳しい。年を取った人間が、自分の認知能力で何かしなければいけないことが多すぎると思った。逆側の視点で、認知能力が低くなっても暮らせるまち、というような発想がないと、一人一人が若いころと同じように高度な認知機能を持って生きていくということを前提にしたまちづくりはちょっとまずい、と感じた。
議事2 令和5年度の健康づくり事業について
会長
これより議事2「令和5年度の健康づくり事業について」を議題とする。まず、事務局から説明をお願いする。
事務局
資料4に基づき、健康長寿課における令和5年度の主な健康づくり事業について説明。
埼玉県コバトン健康マイレージ市民参加促進抽選会は今年度2年目で、賞品納入事業者を募集しているところである。市民参加促進抽選会をきっかけに多くの市民にウォーキングによる健康づくりをスタートしていただきたい、もしくは楽しみながら継続していただきたいと考えている。
定例健康ウォークは内容を拡充し、11月23日の祝日に、距離が長い新コースの「鶴ヶ島の古道をあるく」特別イベントを開催予定である。食生活改善推進協議会に豚汁とおにぎりを用意していただき、昼休憩で共食を実施する。
ラジオ体操の推進については、地域ラジオ体操会の新規立ち上げ支援と既存団体支援を昨年度に引き続き行う。鶴ヶ島市ジュニアリーダー講習会にも講師派遣をすることとした。
食育の推進については、6月2日に、野菜摂取を推進するための講座を実施済みである。講義の前に、本市と健康増進に係る協定を締結している明治安田生命保険相互会社の協力により、専用機器による野菜充足度測定を行った。
講座終了後アンケートの「今後の生活に活かせそうですか」という問いに対し、参加者全員が「はい」と回答していた。
また、災害時の食事についての講座は、昨年度に引き続き、危機管理課と共催する。会場は女子栄養大学で、パッククッキングを体験し試食も行う。
食生活改善推進員スキルアップ講座は新規の取組となる。5月11日に「野菜の作りおき料理のポイント」をテーマに、冷凍野菜や干し野菜を使った調理実習を行った。
食事バランス普及啓発事業は、昨年度同様、食生活改善推進員協議会に委託し、料理教室と共食事業を実施する。
新規の減塩と野菜摂取推進事業では、6月に1回目のナトカリ比郵送検査を実施し、事業支援を委託した女子栄養大学がデータの集計解析をおこなっている。7月にナトカリ比改善講座を実施するとともに、数値が高い参加者に市管理栄養士による個別相談を開始する。9月に2回目のナトカリ比郵送検査を実施した後、再度、ナトカリ比改善講座と市管理栄養士による個別相談を行い、生活習慣病予防に向けた行動変容の契機とするとともに、継続を促していく。
女子栄養大学共催食育事業「スマホアプリで食生活を見直そう!」は、参加者が前期と後期のグループに分かれて進めており、6月で前期グループの栄養指導と軽運動教室が終了したところである。7月に全参加者の体力や体組成計を使った測定会、8月から10月まで後期グループの栄養指導と軽運動教室を行い、11月に全参加者による最終の測定会を予定している。
新規の食育イベントとして、毎月19日の食育の日にちなんで、6月に「野菜をたくさん食べよう」をテーマに、野菜充足度測定と野菜販売及び食育展示を実施した。8月には、栄養の日と栄養週間にちなんだイベントを開催予定で、日本栄養士会協賛のキウイフルーツと牛乳を配布する。
高齢者の保健事業と介護予防、フレイルの一体的推進については、市民フレイルサポーターによるフレイルチェック測定会を積極的に地域に出向いて実施していく。今年度数回実施しているところでは、参加者から、フレイルサポーターが市民であるということもあって、親しみやすく楽しく参加できた、フレイルサポーターのパワーに圧倒されて、自分も元気に頑張っていきたいといった声が寄せられている。
フレイルサポーターフォローアップ講習では、外部講師を招き、これまでの活動における課題や解決策を探っていく場にしたいと考えている。
保健師、管理栄養士及び歯科衛生士による地域でのフレイル予防講座と健康相談では、地域で実施をしている通いの場に、こちらの方から出向いて行き、フレイルに関する話などをしていきたいと思っている。それぞれ色々な目的で活動している団体があるが、その団体の活動の中に少しフレイルのエッセンスが入っていくと有難いので、通いの場の団体リーダーと調整しながら、何か取り組んでいけたらと考えているところである。
口腔フレイル予防では、歯科医師による講座を2回、保健師、管理栄養士及び歯科衛生士によるオーラルフレイルに特化した講座を2か所で予定している。75歳以上のフレイルハイリスク者、健診や医療機関未受診の健康状態不明者を対象とした個別訪問は、今年度も実施していく予定である。何らかのフォローが必要な方がいた場合は、適当なところに繋げていくことを意識して取り組んでいく。
介護保険の地域支援事業の位置づけになる介護予防教室等の実施、地域での 介護予防の場の立ち上げの支援なども引き続き実施していく。
健康づくり習慣の推進については、5月に実施した健康づくり講演会「血管のアンチエイジングが寿命を決める!」から引き続いて、保健師と管理栄養士の事業展開をしていくため、7月11日に血管若返り教室で講話と調理実習を予定したところ、すぐ定員に達し、非常に反響があった。
デジタルの活用による健康づくりの支援については、シルバーeスポーツ・デジタル支援員を養成し、9月から各市民センター、老人福祉センター及び市役所へ派遣し、普及促進していく予定となっている。
会長
非常に充実した内容となっている一方で、特に若い世代に対してどう伝えていくかが大きな課題になってきているのではないか。広報のLINEをしたり、アプリでは、ごみの収集日などは便利に見えるが、まだイベント一覧みたいなものが探しにくいなど、色々あると思うが、アプリを告知する媒体としてどんどん使っていくことも必要だろうと思う。
eスポーツは国民的な話題でワイドショーなどが取り上げてくれそうな一つの取組みではないか。災害と食育というテーマに関しては、NHKのあさイチなどが取り上げてくれるのではないかというぐらいの大きな関心があるテーマである。記者会見が定期的にあるかと思うが、積極的にニュースリリースを発信していくようにするとか、県で、健康長寿に係る市町村のイチオシ事業優秀賞5市町に入ったことを前面に出しながら、どのように告知していくか、市の広報戦略ともうまくつながるといいのではないか。
また、事情によって参加できない人もある程度ダイジェストで分かるようなしくみを、ライブ中継や録画などを自分達だけでやろう思うと大変だが、高校の映像部の得意な人達や、YouTubeが得意な人達と組んで、広報活動をしっかりしていくと、よりこの取組みが生きていくのではないかと思った。
それでは、令和5年度の健康づくり事業についての方向性や感想を各委員から伺う。
委員
色々盛りだくさんで、特にeスポーツに着眼したのが素晴らしい。口腔の講座もたくさん実施しているようで良い、どんどん進めていただけるといいと思う。
会長
歯の健康フェアで、市内の小学生達のテーマ絵の展示があった。そういった催しを食育と絡められると思うので、子ども達と親も一緒に参加するイベントの機会に取り組むとよいと思う。
委員
今も日本全体的に人口が減ってきていて、少子化は三、四十年前からずっと言われていたのでどうしようもない部分があるが、この鶴ヶ島から若い人達が出て行かなくて、鶴ヶ島でその生活を長くして行きたいと思えるような施策があるとよいと思った。色々な事業を実施しているが、子どもか高齢者対象で、働く世代の十代から二、三十代ぐらいまでは特に女性向けの施策がないのがすごく気になった。
実はこの年代は、鶴ヶ島に限らずキャッチしにくいというのが非常に難しいことではないかと思っている。目玉が何かというのも、それぞれ抱えているものが全然違うので難しいが、その世代の人達も実は健康にはすごく関心がある。やはり若い女性のやせというのはすごく問題で、神経性食思不振症がコロナ禍ですごく増えた。やせ願望がすごく強いがために、出産したときに、極低出生体重児と言われる子どもがたくさん生まれてきているのは、バックグラウンドとして医療の発達があるが、かつては生まれてこなかったような子どもが生まれてきていて、その子達をまた皆で支えていかなければならないという状況になっており、若い女性の健康が一つの問題になっている。
単に、健康、というふうにしてしまうと、その視点は狭められてしまうので、皆に全ての年代にとって住みやすいまちづくりはどこなのかを考え入れると、施策は偏りなく全体的なところを掴むことができるのではないかと思う。
この先、事業を考えていくときに、人口比率として高齢者がどんどん増えていき、高齢者支援が大変重要であることは変わりないが、高齢者と子どもの間にいる若者が少し抜けてしまっているのが気になるので、その辺りを今後考えていただけるとよい、と思った。
委員
関わっている事業についてお話しさせていただく。8月のパッククッキングの食育講座は、女子栄養大学で実施するので是非ご参加いただきたい。災害に関して、この辺では災害が起きないと皆さん結構言われているが、関心が高くたくさん参加していただいている。
関東大震災から100年ということで取り沙汰されていることもあり、依頼のお声がけも多いが、そういった何かをきっかけに少し災害のことも考えていただけるとよいと思っている。
新規の減塩と野菜摂取推進事業は、減塩と野菜の、ナトリウムとカリウムを同時に啓発していく事業であるが、これから分析する働き盛りの40代、50代の結果がどうなのかということと、減塩と野菜摂取を併せて啓発する方が循環器疾患の低下等に効果があるという先行研究があるので、セットで組み合わせた活動で進めさせていただく。特に、自分の数値が見えると励みになるので、改善が見られるような保健指導は、市の管理栄養士達と連携していけたらよいと思っている。
この二つの事業に関しては、私の研究室の学生が参加させていただき、ビデオ動画を作成する予定なので、ホームぺージ等で啓発いただき、参加できなかった市民の方々にもどういった内容で実施されたかが分かるように一歩踏み込んで実施していけたらと思っている。
委員
この夏休みに子どものパン体験教室を東市民センターで開催する。
お年寄り達にもやはり手作りのものを食べていただきたいといつも思っている。東市民センターの朝市で、地域支え合い協議会の方達も手伝ってくれ、月1回50食ほど350円のお弁当を作って出している。近所で家庭菜園をやっている方達が野菜を提供してくれ助かっている。まだ3回だが、完売で足りないぐらいの状態で、お年寄りもすごく喜んでくれ、これからも月1回だが続けていこうと思う。子ども向けには、夏休みや冬休みの行事を考えている。
委員
NPO法人カローレの子ども達を中心とした食育活動に少し関わらせていただいている。食生活改善推進員に協力していただき毎年実施していた子どものチャレンジ教室はコロナでしばらく休んでいたが、再開するにあたり色々チャレンジしていこうと思っている。
こども食堂のパントリー、食材を集めて近くのこども食堂に配布するといったことも行っている。今、色々な企業から、農協からもとっておいた新鮮な野菜を毎週提供いただくなど、企業が高い関心を持ち始めていると感じる。
そういう方達に助けていただきながら、できるだけ多くの人達に提供をしていけたらいいと思う。また、色々な方達に知っていただくことも大事だろうと思うので、そういう活動も職員と一緒にやっていけたらよいと思っている。
小学生及び中高生の学習支援の方も関わらせていただいている。子どものコミュニケーションの中から家庭の様子などが掴めるということが結構ある。一つ気になったのは、海外から来て日本で就労し、鶴ヶ島に住んでいる方の子どもの食生活の偏りで、家庭での食生活が影響すると思う。お国の食材は出ているであろうが、やはり身近にあるのは日本の食材なので、そういうところに色々伝えていってあげられたらいいと、最近すごく感じているところがある。
委員
ラジオ体操連盟のフォローアップ講習会で、二、三百名の社員がいる事業所が新入社員に対し、健康維持のため若いうちからラジオ体操を身につけてもらう取組みが出てきたという好事例を聞いた。
今年度、大橋市民センターで実施するジュニアリーダー養成講習会でのラジオ体操講習に20人ほど参加予定と聞いている。ラジオ体操連盟が認定する講習でないと修了証は出ないので、鶴ヶ島市長なり教育長なりがそういったものを子ども達に渡して、それを受け取った子ども達がどういう風に活躍する場になっていくというところにラジオ体操の残る道があると思う。
事業所にも、もう少し働きかけたらラジオ体操が普及していくのではと思った。
委員
食生活改善推進員協議会では、市の施策に色々な参加協力をさせていただいている。今回、ベジチェックの実施では、高い数値が出るとよかったね、とか野菜をこんなに食べてるのにどうして数値が上がらないのだろう、と思っている方が多く、色々な方が数値に振り回されてるということが分かった。
女子栄養大学共催食育事業「スマホアプリで食生活を見直そう!」に参加しているが、参加者自ら簡単にできることを具体的に話していて、やってみようかなという人が随分増えて来ているような気がした。
たくさんの事業があり、色々な方が目にするが、これが自分の情報として入ってきてない方がすごく多いと思う。今、民生委員として高齢者などを見たところでは、悩んでいることが多く、このような事業に少しでも参加できることが元気になれる一つではないかと思っている。
委員
労力や人員が限られる中、事業を組み合わせて実施することが全ていいとも言えないが、例えば、指標に関係する朝食の状況を確認するには、ラジオ体操と組み合わせるのが良いと思う。夏休みに子どもと一緒にラジオ体操をした後、朝ご飯になるようなものを一緒に食べたり配ったりすることで、普段どういうものを食べているか、食べることができているか知ることもできるかもしれない。それだけで救うことはできないが、状況を把握するといった目的と結びつくと思う。また、ラジオ体操の後、食べたいのを少し我慢してパッククッキングを体験すると、防災の面でも良いし、組み合わせることによって有効なものがたくさんあると思った。
若い世代に関しては、食生活改善推進員スキルアップ講座の作りおき料理や料理写真のポイントなどは魅力的であるし、料理写真などは関心が高いので、土日に受けられる子宮頸がん検診や乳がん検診、子どもを一緒に連れて来たり家族でといったときに、来ている家族が何かできる、別のことで健康について触れられることがあるといいのではないかと思った。
ここにいる私達は後期計画を知っていて、バラバラではなく全体としてたくさんの事業があると理解しているが、95パーセント以上の市民は全部バラバラでしか多分見ていないのでそう思っていない。
大変なことだと思うが、健康まつりの開催がいいかもしれない。例えば、11月のウォーキング特別イベント~長い距離に挑戦してみよう!!~に関しては、皆が歩く必要はなく、拠点となる運動公園などでパッククッキングや何かのチェック、eスポーツなど、全体として市が実施していて皆さんもその一員だということが見える場があってもよいのでは、という気はした。人員や労力の問題があるが、トータルとして実施していることも見せられる機会があれば、と思った。
会長
以前は4月下旬頃、菜の花ウォークという形で、保健センターをスタートしてゴールの農業交流センターでは、食生活改善推進員が作ったクッキー販売や子どもがダンス発表するイベントがあり、会場の農業交流センターも高倉の里山景色もとても良かった。実施したい、協力するという市民の方はコロナの間にうずうずしているのではないか。お祭りの復活や賑わいを戻そうという気運もあるのではないかと思う。
委員
パッククッキングは、災害時だけではなく高齢者の一人暮らしにも活用できる。一人分を一袋で作るので少なくて済む。調味料も半分で真空調理のため、減塩にもつながる。高齢者で色々な種類の食事を作るのが大変との話があるが、パッククッキングは一つの鍋で四品、五品が一遍にできるので、普段から活用している高齢の方もいる。子ども食堂でも実施する予定があり、子どもでも簡単にできるようになると思う。
ご飯が一人一人袋に入っているので、一人分だけお粥で作る、おかずも汁物を多めにしてとろみをつける、小さく刻むなどして同じメニューで一人分だけ飲み込みやすいメニューにすることができる。
会長
鶴ヶ島ならではの地域性のあるパッククッキングなどで話題作りができるとよいと思う。若い人がSNSで拡散してくれるような内容が載ってくると特に若い女性には伝わっていくのではないか。
農業交流センターでバーベキュー広場の貸出が始まるので、何か組み合わせてアウトドアで食べることも親子や女性が参加するきっかけになると思う。
会長
全ての議事を終了したので、議長を終了させていただく。
閉会