帯状疱疹とは
帯状疱疹とは、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に広がる皮膚の病気です。
一般的に、初めに神経性の痛みを感じ、数日で発疹や水ぶくれが生じ、赤い帯状に広がります。ピリピリと刺すような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい場合があります。
原因
子どもの時に感染した水痘(水ぼうそう)ウイルスが原因で起こります。水ぼうそうが治った後もウイルスは体内に潜んでおり、加齢や過労、ストレスなどにより免疫力が低下した時にウイルスが再び活性化して帯状疱疹が起こります。50歳以上になると発症率が上昇し、80歳までに3人に1人が発症するとも言われています。
合併症
帯状疱疹にかかると以下のような合併症を引き起こすことがあります。
- 帯状疱疹後神経痛(PHN)
※帯状疱疹が治った後も続く痛みで、ウイルスによって傷つけられた神経が過剰に興奮することで痛覚過敏となるなど、日常生活にも影響が生じる場合があります。
- 角膜炎、結膜炎、ぶどう膜炎
- 顔面神経麻痺
- 耳鳴り、難聴、めまい
予防
免疫が低下しないよう、日頃の体調管理が重要です。
- 食事のバランスに気を付ける。
- 適度な運動を心がける。
- 質の良い睡眠をとる。
- ストレス発散を心がける。
予防接種
水痘(水ぼうそう)ワクチンとして認可された乾燥弱毒生水痘ワクチンが平成28年(2016年)に帯状疱疹にも拡大され、令和2年(2020年)には帯状疱疹ワクチン「シングリックス」が認可されました。いずれも任意接種となるため、費用は全額自己負担となります。ワクチン接種に関する詳細は、取扱いを含め、医療機関にご確認ください。
帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成はコチラ
ワクチンの種類
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)
- 接種回数:皮下注射1回
- 接種対象者:50歳以上の方
- 費用:約4,000円~8,000円(接種機関によって異なります)
- メリット:費用が安い、接種回数が1回、副反応が比較的弱い
- デメリット:予防効果が落ちる、免疫低下している方には接種できない
帯状疱疹ワクチン「シングリックス」(不活化ワクチン)
- 接種回数:筋肉注射2回
- 接種対象者:50歳以上の方、または帯状疱疹にり患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方
- 費用:1回当たり約18,000円~25,000円(接種機関によって異なります)
- メリット:予防効果が高い、免疫低下している方にも接種できる
- デメリット:費用が高い、接種回数が2回、副反応が比較的強い