日時
令和5年2月7日(火曜日) 10時から11時50分まで
場所
鶴ヶ島市立中央図書館 視聴覚室
出席者
山本委員、飯島委員、宮本委員、松村委員、千葉委員、岩谷委員、大竹委員、関委員
欠席者
松本委員、清水委員
事務局
蓜島生涯学習スポーツ課長、若月生涯学習スポーツ課主主幹
説明員
鶴ヶ島市立図書館 宇佐美館長、三貫納副館長
傍聴人
なし
内容
議題1 ニーズや課題を踏まえた鶴ヶ島市立図書館の管理運営方法について
要旨
議題1 ニーズや課題を踏まえた鶴ヶ島市立図書館の管理運営方法について、図書館協議会委員の意見を聴いた。
会議録
会議の経過
1 開会
2 あいさつ
3 審議内容について
議 長 協議に入る前に事務局から説明をお願いします。
事務局 資料に基づき説明した。
議 長 埼玉版スーパー・シティプロジェクトのエントリーシートには、歩いて行ける市民センターを拠点としたまちづくりとして、スマート技術を活用した図書館運営の見直しと記載されているが、前回の会議で協議したICタグの導入や予約棚の設置等は事業内容に含まれているか確認したい。
事務局 エントリーシートには大項目を記載しているため具体的な記載はありませんが、ICタグの導入、予約棚や自動貸出機の設置、電子書籍の充実、分室に閲覧席の設置等の改修やタブレットの配置などについて、埼玉県の財政的な支援を受けて整備していきたいと考えています。
議 長 分室について、中央図書館と同じような機能を持たせて機能を高める一方で、書架を減らすということについて、どう実現していくのか説明いただきたい。
事務局 機能強化をするために、一定程度の書架の整理をさせていただいて閲覧席などの空間を作っていきたいと考えています。具体的なことはいただいたご意見を踏まえて検討を進めながら、具体的な事業計画を立てていきたいと考えています。機能転換等の工事のスケジュールとしては、現在の指定期間が終了する令和7年度中に行い、令和8年度からの利用開始を考えています。
議 長 児童向けの本に関しては現物が必要だということが話し合われており、特に、市民にとって身近な分室には児童書、幼児書の現物を残していだたきたい。本市は、埼玉県がイメージする6つの分類の何に該当するか確認したい。
課 長 分類としては、B-1地域生活拠点に当たり、駅周辺の拠点性の高い人口密集地を中心としたまちづくりに該当します。
議 長 位置付けは大事なことである。市役所や図書館は駅から離れたところにあり、埼玉県が示している分類と整合を図って進めていただきたい。
委 員 スマート技術やICT活用という言葉には、タブレットを使った情報のやり取りなどがイメージされるのでそういう取組を行ってほしい。
事務局 タブレット端末等を広く活用していただくために、講習会や使い方講座などを行っていきたいと考えています。
議 長 バスロケーションシステムについては、バスの位置を確認できるだけではなく、ある特定のバス停に長く停車しているから利用者が多いとか、逆にいつも停車しないから利用者が少ないといったことを検証できるといいのではないか。
課 長 希望する場所にバスが来るというオンデマンド方式もありますので、本市に合った運用を考えていくことになるかと思います。市内の多くの地域は、概ね500メートルの徒歩圏内に市民センターと分室がありますので、どのようにつるバスやつるワゴンのシステムでカバーしていくか、といった見直しがされるものと考えています。
議 長 分室を含む市民センターが高機能化して、市民サービスが便利になればバスの必要性は少なくなるが、行き届かない場所があるからバスの機能を強化させるという施策であり、どちらに向かっていくかを考えて検討していただきたい。
委 員 スーパー・シティプロジェクトについては、各部署が抱える課題について、エビデンスを基に埼玉県の補助金を活用して事業を行うものと理解している。図書館として何を目指すか、例えば貸出冊数を増やしたい、活用率を高めたい、あるいは費用対効果を高めるためにスタッフの配置を集中させて、その分を機能の強化に振り分けていく、といった方向性を考えていくといいのではないか。
議 長 人と人のつながりが希薄化している中で、図書館には、建物としての市民の情報収集や学びの場だけではなく、情報や本を介して人と人が触れ合い、地域の人の生活に役立つように機能させていくことが求められている。主要な議題ではないが、レジリエントについて、災害時に図書館がどのような役割を果たすかについても整理しておいていただきたい。
委 員 図書館の機能転換については、読書センターとしての役割にスマート化という技術を使ってよりよく利用できるようにしていくというイメージだったが、情報センターとしての役割も充実させていくという方向性も考えているのか。
課 長 図書館は、災害時の避難所に指定されていませんが、発災時は、市民センターなどで対応できない方の受入れ先として、学習室などの広いスペースに提供することは可能ではないかと考えています。一方で、被災後、日数が経過するにつれて、市民の心の拠り所としての役割が増してくると考えています。まちづくりについては、高い視点から全体を見通して、関係機関と連携して、情報センターの役割と居場所としての機能など、充実を図っていきたいと考えています。
委 員 子どもの読み聞かせで図書館を利用していが、図書館に興味のない人たちにどのように足を運んでいただくか、若葉駅前カウンターの利用者が増えている状況にどう対応していくかを考えて、方向性を決めていくことが重要ではないか。
議 長 予算が必要な話であるが、図書館カードをアプリ化して、スマートフォンで貸出予約ができるようになると、さらに利便性が向上する。ICT技術を使った新たなサービスの提供を視野に検討いただけるといいのではないか。また、図書館の評価指標として来館者数と貸出冊数が使われているが、現在は、機能や質的な評価が求められており、レファレンスやイベントの実施状況、電子図書館なども評価に入れるべきだと考えている。ICチップを読み取るリーダーを書架に設置すれば、館内での具体的な利用状況を調べられ、蔵書の質を上げられるのではないか。
委 員 本市は、分室が近くにあって利用しやすいし、中央図書館の本を分室で利用できる。市内に分室が6か所あるということが、市民の生活に役に立っていると考える。ICタグの導入をチャンスと捉えて、どう具体的に高度な課題を拾い上げて進めていくかが重要ではないか。
委 員 本市に引っ越してきた頃は、各公民館に分室があって、子どもたちは歩いて本を借りに行っていた。学校から帰った後、友達と約束して、公民館や分室、広場で遊び、身近に利用してきた。中央図書館に行けないときは分室を利用している。図書館を核にスマート化と本の整理をして、分室に閲覧室を作ることについて、南分室はできると思うが、東分室だと紙の本がなくなるのではないか、と心配である。
課 長 現状では、分室で読書する場所がなく、スペースを設置するという話ですが、東分室や北分室は狭く、工夫をして書架を減らしてもほとんど座席を増やせない状況であり、一律に進めるのではなく、分室に応じた改善方法があるか、場合によっては現状を変えない方がいいのかを含めて検討していきたいと考えています。
委 員 図書資料費について、令和2年度と令和3年度を比較すると500万円増額されているが、そのうち郷土・参考の資料が約200万円、電子資料が100万円となっているが、どのような理由によるものか。
館 長 郷土・参考の資料については、定期的な出版物ではなく、また、辞書や全集などの買い替えや新規でまとめて購入する場合もあります。今回は、資料費の増額に合わせて購入したものです。電子書籍については、買取型や回数制限型、期間限定型などを購入しています。
議 長 買取型は資産であるが、回数制限型や期間限定型は消耗品のように期間が終わるとなくなるものである。今後は利用状況を把握し、分析した上で、電子書籍を充実させるのか、それとも冊数を維持していくのかを判断していただきたい。
委 員 資料の購入にあたって、司書が選書会議を開いていると思うが、民間の方々の意見や要望を吸い上げたらどうか。
館 長 利用者からリクエストをいただいていますが、最終的には、選書基準に基づいて購入しています。ご意見を参考にさせていただきますが、現状ではなかなか難しいものと考えています。
議 長 図書館の独立性は必要だが、選書まつりや電子書籍のサンプルの閲覧など、意見や要望を吸い上げる仕組みを工夫していただけるといいのではないか。
委 員 電子化については、良いと思う人と紙の本に触れたいという人がいる。サービスを充実させる部分と、会話や人とのつながりを大切にする部分があるのではないか。保育では、年長児は針仕事やトンカチを使う、雑巾がけをするなど、自分の体を使って感じることを大切にしている。体験は人間の育ちに大切なことであり、続けていくことで成長し、色々なことができるようになると考えている。サービスとしては、図書館スタッフが働きやすくなるように機器を導入し、その分利用者と関わる時間を大切にしてほしい。図書館は様々な年代層、職種の方が来館する場所であり、人との触れ合いやつながりをどう作っていけるかが重要ではないか。
委 員 電子化によって便利になったが、子どもたちには、実際に本を手に取って読むことの大切さや人と人との関わり合いを持つことを感じてほしい。
事務局 ご意見ありがとうございます。次回の会議では、今後の図書館の管理運営に関する提言書の方向性をまとめていきたいと考えています。
議 長 それでは、時間となりましたので本日の協議を終了とします。
閉会