都内において、はちみつの摂取が原因と推定される乳児ボツリヌス症による死亡事例がありました。
乳児ボツリヌス症の予防のため、1歳未満の乳児に、はちみつを与えるのは避けてください。
乳児ボツリヌス症とは
1歳未満の乳児に特有の疾病で、経口的に摂取されたボツリヌス菌※1の芽胞※2が腸管内で発芽・増殖し、その際に産生される毒素により発症します。(症状)便秘、筋力の低下、哺乳力の低下、泣き声が小さくなる等
※1 ボツリヌス菌
ボツリヌス食中毒等のボツリヌス症の原因菌です。ボツリヌス菌は土壌や海、川などの泥砂中に分布しています。酸素の少ない環境を好む菌で、芽胞を作ります。ボツリヌス菌の芽胞は熱に強く、低酸素状態に置かれると発芽・増殖し、ボツリヌス毒素を産生します。
※2 芽胞
ボツリヌス菌などの特定の菌は、増殖に適さない環境下において、芽胞を形成します。芽胞は、加熱や乾燥に対し、高い抵抗性を持ちます。芽胞を死滅させるには120℃4分以上またはこれと同等の加熱殺菌が必要です。100℃程度では、長時間加熱しても殺菌できません。