日時
令和5年1月18日(水曜日)13時30分〜14時55分
場所
鶴ヶ島市庁舎4階 401会議室
出席者
齊藤芳久市長 松井克彦教育長 石澤良浩教育委員 高篠雅惠教育委員 武知美葉教育委員
齋藤薫教育委員
事務局
伊東教育部長 深谷教育部参事 橋本政策推進課長 坂本教育総務課長 宮崎学校教育課主席主幹
新堀学校教育課企画調整幹 松本教育総務課主幹 飯塚学校教育課主査
傍聴者
0人
議事録
開会
市長あいさつ
協議
(1)(仮称)鶴ヶ島市立西部中学校整備の基本構想・基本計画(案)について
教育長
・鶴ヶ島中学校と西中学校の再編に向けて、(仮称)西部中学校の開校に向けた基本方針を踏まえ、現在の鶴ヶ島中学校の学校施設を改修し、良好な教育環境を整備することを目的として、(仮称)西部中学校整備の基本構想・基本計画(案)を策定しました。
・基本構想では、学校施設の改修に向けた基本的な考え方を整理し、基本計画では基本構想に基づき、具体的な整備内容やスケジュール、施設設備等を整理しました。
・今後の事業計画は、令和5年度、6年度には、基本設計、実施設計を進め、子どもたちの学校教育環境に配慮しながら、令和7年度、8年度の2か年で学校運営上支障が出ないことを第一に、改修工事を進める予定です。
・この基本構想・基本計画の実施については、市全体のご理解とご協力があって、円滑により良い教育環境が整備できるものと考えています。
市長
・多くの市民の皆さんから、色々ご意見をいただいています。
・鶴ヶ島市として(仮称)西部中学校は、学校再編の初めての事業です。全てが新しい対応をとっていかなければならないので、職員も全力で取組んでいます。
・基本構想・基本計画について、重要な部分と思われることについて、委員の皆様からご意見をいただきたいと思います。
委員
・校舎内の木質化が重要だと考えています。木の香りを感じる、これは本来、日本は人も自然の一部だという考えにあるからです。木質化は子どもの情緒を安定させてくれる働きがあると考えます。
・安全で落ち着く環境を土台とした学びが保障されるためにも、木質化の実現をぜひお願いします。
委員
・(仮称)西部中学校の施設整備方針では、アンケート結果の内容を可能な限り、改修の設計業務に反映したいとありますので、大変期待しています。
・アンケートで、子どもたちが述べた意見が受け入れられる、そして形になっていくことは、子どもたちにとってとても大きな経験になると思いますので、可能な限りアンケートの要望を組んだ改修をお願いします。
・今の子どもたちは、とても環境問題の意識を高く持っていますので、建物建材の工夫であったり、校舎に発電施設があったり、また雨水を利用して循環するようなものがあったりと、その辺も含めて子どもたちの学習のためになる校舎づくりを目指していただければと思います。
委員
・発達障害など、支援の必要なお子さんに過ごしやすい環境が整うことを願っています。その中で、LGBT仕様のトイレについては、鶴ヶ島市の学校が全国に発信できるようになれればと思います。
・学校を地域の人々との交流の場にすることによって、学校がより開かれたものになり、地域全体に理解が広がっていくきっかけになると思っています。
・インクルーシブ教育により、障害を持つ子どもたちへの教育が推進されていくと思いますので、是非、そこに合わせた環境づくり、学校自体がユニバーサルデザインを持った環境の構築をお願いします。
委員
・(仮称)西部中学校の再編にあたりまして、子どもたちあるいは地域の方々が未来に向かって希望や夢が持てるような大胆な改修工事となるようお願いします。
・木の質感や新しい色、新しい素材を駆使して、夢が持てて、楽しくて仕方がないと思えるような学校づくりを目指していただければと思います。
・社会の変化によって教育が大きく変わることがありますので、それに対応できるよう柔軟な考えで整備を進めていただけたらと思います。
市長
・現在、第3期環境基本計画を策定するための準備をしており、来年度は、ゼロカーボンに向けて実施計画を進めます。この実施計画を学校再編事業に関連付けてどこまで落とし込めるか検討していきます。
・障害者支援に関しては、鶴ヶ島市は、スクールカウンセラーや学級運営補助員等の配置が整っているとのことですが、これに甘んじることなく、今後も学校の状況に応じて途切れることのない、支援をしていきたいと思います。
・学校再編におきましては、日本各地で様々な問題が生じているようです。とりわけ改修にあたっては、建築資材の高騰が顕著になっており、再編事業への影響を懸念していますが、できるだけしっかりした予算が組めるよう検討していきます。
・子どもたちや保護者から、学校を再編して学びの環境が良くなったと思って頂ける、卒業して誇りに思えるような事業にしたいと思っています。
委員
・教室の広さは、30年以上前から変わっていませんが、体格の変化等により、人と人との間隔が狭く空間に余裕がありません。子どもたちの教育環境の向上には、この点についても配慮する必要があると思います。ポストコロナとしても効果が期待できますので、是非広々とした学習空間の創出を合わせてご検討をお願いします。
委員
・地域の方と交流できるフリースペースの設置をお願いします。アンケート結果でも、自習室や学年を超えて交流できる場所を設置して欲しいという意見が多くあります。地域の人たちとの交流できるスペースができることによって、子どもたちが自主的に活動するきっかけにもなりますし、地域移行が検討されている部活動の拠点にもなるのではと思っています。
委員
・不登校の子どもたちは、一旦学校を休んでしまうと罪悪感を持ってしまい、学校への復帰を悩んでしまうことが多いようです。フリースクールのような機能を持たせることで、引きこもってしまう子どもたちの解決策につながるのではと思いますので、そうした空間の創出をお願いします。
委員
・教科書が大きくなり机も大きくなりました。タブレットの授業活用により大きい机が必要となってきています。教室の広さが変わらないままでは、子どもたちの学習環境が別の意味で低下してしまいます。そうしたことから、のびのびとした場所で学習させてあげたいと思います。
市長
・委員からのご意見のとおり、今後ポストコロナという観点では、今までの先生方の負担からも考えると、広い教室は効果的だと思います。物理的な面もありますので、困難なことがありますが、様々な意見をいただきましたので、課題解決に向け多方面から様々な検討をしていきたいと思います。
・地域交流のスペース等に関しては、地域移行が始まることも念頭に置き、検討していきます。
・不登校生徒への対応ですが、現在、日本では9%ぐらいの子どもたちが不登校とのことですので、8050問題も含め日本の大きな課題になっていくと感じており、少しでもこの数を減らすための方策が肝要だと思っています。
(2)(仮称)鶴ヶ島市立西部中学校の通学路に関する基本方針(案)について
教育長
・昨年、鶴ヶ島中学校と西中学校の再編に関する市民説明会、保護者説明会を開催してきました。その中で通学路の安全対策について保護者や地域住民の方から多くのご意見や要望をいただきました。教育委員会としましても、子どもたちの安全、特に通学路の安全対策は最優先されるべきものと考えています。そのため、子どもたちの安全確保のために、(仮称)西部中学校の通学路に関する基本方針を定めました。
市長
・保護者方から、通学路に関することの意見が多かったと伺っていますので、市としても最重要課題として取り組んでいきます。
・上新田自治会や鶴ヶ島中学校及び西中学校PTAから、要望書をいただいています。通学路の安全対策をしっかり整備する必要があると思っています。
委員
・市長は、交通事故の防止に関してすごく力を入れられていることと思います。生徒の安全を守るということも、学ぶ上では重要だと考えます。
・学校再編によって、自転車通学となる生徒が多くなりますが、全国的に自転車に関する事故が多くなっています。特に鶴ヶ島郵便局付近が大変危険ですので、安全確保のための整備について、関係部局とスムーズに調整が図られ、整備されることをお願いいたします。
委員
・昨年開催した市民説明会では、特にいつも見守ってくださる地域の皆さんから、多くの通学路に関する質問や心配するご意見がありました。
・西中学校から高倉通りに向かう通学路については、両側に木が生い茂っていることや人通りが少ないことから、犯罪を抑止する効果が高いと言われている防犯カメラの設置について、整備に加えていただければと思います。
委員
・犯罪抑止として防犯カメラの設置をお願いしたいと思います。
・警視庁の調べによる年齢別の交通事故率では、高校生、中学生が多いようです。防犯灯を含めた通学路の整備をしっかりしていただきたいと思います。
委員
・夏場の炎天下の中、子どもたちが通学することは大変だと思います。そのため、給水施設の設置若しくはそれに代わる方策の検討をお願いします。
・鶴ヶ島中学校から町屋地域へは通学距離が長いため、暗くなった時刻の通学が想定されますので、交通安全、防犯上の観点から送迎バスの検討も必要かと思います。
市長
・当該整備計画については、安全対策をしっかり整備するよう関係部局に指示を出します。また、整備後においても、生徒の通学の実態に応じて、また、委員からご意見いただいた防犯カメラ等を含め継続的に検討していきます。
・ソフト面に関しては、学校、生徒、地域の方々にご協力をいただき、交通事故が起こらないよう、それぞれが対策を図っていただきたいと思います。
(3)令和5年度鶴ヶ島市一般会計予算(財政課案)〈教育委員会関係分〉について
市長
・令和5年度の予算編成にあたっては、 市民の健康と暮らしを守るための支援の継続、第6次総合計画に掲げた目標の達成に向け、各事業を着実に推進していく躍進、社会情勢の変化に合わせた構造の転換の3つを柱に掲げ、予算化に取り組みました。
・教育委員会関連では、現時点の案としては、(仮称)西部中学校の開校的に向けた鶴ヶ島中学校の校舎及びグラウンドを改修するための設計費や、杉下小学校校舎の屋上及び外壁改修工事、その他施設整備に要する経費を計上するほか、いじめ・不登校対策、特別教育支援、学び合い学習に要する経費についても引き続き計上する予定です。
・この他、学校給食に関しては、食材を購入するための経費を増額する一方、保護者から徴収する学校給食費は据え置くなど、教育委員会全体としては前年度比で3億9,000万円の増額となっています。
委員
・学校給食費について保護者負担に配慮していただきありがとうございます。
・保護者のアンケート結果を踏まえて、今いる子どもたちのために、トイレの改修や不具合箇所等を修繕していただき、感謝いたします。
・子どもたちのために環境の改善の実現に向けて、多額の予算を組んでいただき、大変ありがたく思っています。
・学校再編のベースとなる鶴ヶ島中学校は、長寿命化工事により、あと30年間建物が使用できるようになります。30年後、卒業した子どもたちが、きっと市長の功績を振り返ることになると思いますので、是非、市長のお力添えをお願いします。
委員
・いじめ対策、不登校支援についての授業に関して、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーの先生方は、他市では考えられないくらい充分に配置できているので、本当に感謝しています。是非、継続していただければと思っています。
・学級や個人の様子が客観的に見えるハイパーQUについては、現場の先生たちから、子どもたちにとって安心できる学校づくりのために、必要だと聞いていますので、こちらの継続もよろしくお願いします。
・鶴ヶ島市の教育は、こんなにお金をかけてくれているのかと話題にもなっていると伺うこともありますので、よろしくお願いします。
・鶴っ子サマースクールについても、大変好評でして、小中学生、大学生、また現場の先生たちにも、まさにWIN-WINな取り組みだったと感じています。鶴ヶ島市の良いアピールにもなりますので、来年度もこの事業が継続されると伺っていますので、感謝いたします。
・トイレの洋式化は、まだ半分しか整備されていません。学校は災害時の避難場所にもなりますので、未改修の部分の整備について検討をお願いします。
委員
・市長が、子どもたちにヘルメットを支給してくれたので、子どもたちもしっかり被っている場面が見られるようになりました。以前は、自転車の運転をとても心配していましたので、保護者の方々も大変感謝しています。
・学び合い教育の推進によって、学力の向上がうかがえる結果が出ました。是非、学び合い教育を推進する事業に関しても継続した予算措置をお願いします。
・インクルーシブ教育に位置付けられる、特別支援教育につきましては、既に手厚く人材を投入していただいていますが、まだ、配慮を必要とするお子さんがいますので、ご協力をお願いします。
委員
・1校あたりの教員の多さに大変驚かされました。鶴ヶ島市が教育にお金をかけていただいていると、まじまじと感じました。そしてそれが各教室で生きていましたので、子どもたち、先生方は大変助かっていると思いました。是非、継続した支援をお願いします。
・学び合い学習は、探究心を磨くことで、自分で課題を見つけ、解決方法を探り実行して行くことを、子どもたちの中に作り上げていくことになると思っています。是非、この学び合い学習にも沢山のお金を投じていただき、もっともっと子どもたちの学び合いが進展するようお願いします。
・学校再編においては、学校における働き方改革の推進のため、先生方の意見を取り入れられるよう配慮をお願いします。
・子どもたちや学校から様々な要望等があると思います。全てについて拾い上げることは無理だと思いますが、今いる子どもたちの教育環境の向上につなげるためにも、配慮していただければと思います。
市長
・やっと学校の屋上防水や外壁塗装等の大きな改修に、着手できるようになりました。継続事業として他の学校にもつなげていきたいと思います。
・災害対策の観点もありますが、各学校体育館への空調設備の設置についても、少しずつ進めていきたいと思っています。
・学校再編に関しては、小学校は地域の中心にあり、活動の拠点でもあることから、今後20年間は実施する予定はありません。人口減少の解決に向け、都市計画や住宅施策、重点戦略でも掲げている企業誘致による雇用創出などを一体的に推進、環境を整えることによって、大きな課題を乗り越えていこうと思います。
・給食費に関しては、物価の高騰が進みましたので、来年度は市が補てんする形を取りました。給食費無償化についてのご意見もあり、今後、大きな課題になると思っていますので、子育て全般を通して多方面にわたり研究していかなくてはならないと思っています。
・いじめ、不登校対策、特別教育支援、学び合い学習等に要する経費については、教育委員会からの要望を受け、引き続き計上する予定です。鶴ヶ島市は、教育のまちと思っていただけるよう、子育てがしやすく、子ども自身が楽しめる環境の創出を目指していきます。
閉会
市長
以上で、令和4年度第2回総合教育会議を閉会とします。貴重なご意見をいただき感謝申し上げます。