令和3年度第1回文化財保護審議委員会

概要

  • 日時
    令和3年6月25日(金)14時30分~15時15分
  • 場所
    鶴ヶ島市役所 401会議室
  • 議題
    1.令和3年度文化財保護審議委員会事業計画(案)について
    2.諮問「『若葉台遺跡及び羽折遺跡出土 奈良三彩』を市指定の文化財にすることについて」について
  • 報告事項
    3.市指定天然記念物「慈眼寺の黒這松」樹勢関係について
    4.県指定天然記念物「脚折のケヤキ」保存事業について
  • 会議の要旨
    ・令和3年度文化財保護審議委員会事業計画を決定した。
    ・「若葉台遺跡及び羽折遺跡出土 奈良三彩」を、市指定の文化財にすることが適当かどうか協議を行い、次回審議委員会において答申について検討することに決まった。
    ・事務局より「慈眼寺の黒這松」の概要及び現状、樹勢回復状況を報告した。
    ・事務局より「脚折のケヤキ」の現状及び保存事業の概要を説明した。
  • 配布資料
    1.令和3年度文化財保護審議委員会会議次第
    2.資料1~資料4
  • 担当
    教育部 生涯学習スポーツ課 文化財担当(285-2194)

会議録

  • 出席者

   村田委員、岩本委員、山下委員(3名出席)

  • 欠席者

   中野委員、栗原委員(2名欠席)

  • 事務局

   配島課長、田中主幹、石井主査

  • 傍聴人

   なし

議事

【協議事項】
1 令和3年度文化財保護審議委員会事業計画(案)について

質疑(会議の経過)

事務局   (資料1に基づき説明)

委員    毎年、文化財展は来場者数の把握はしているか。

事務局   ここ数年はカウントできる場所で開催していないので、来場者数の把握はできていない。

委員    せっかく開催するので、ボランティアを配置して簡単な説明ができれば見る人の理解も変わってくる。今は漠然と見ている人が多いような気がする。なかなか人を配置するのも難しいとは思うが、せっかく開催するのであれば多くの市民に見てもらって、郷土愛を深めてもらうことも必要ではないか。

委員長   他に意見が無ければ、令和3年度の事業計画については事務局案どおりとする。

 

2 諮問「『若葉台遺跡及び羽折遺跡出土 奈良三彩』を市指定の文化財にすることについて」について

質疑(会議の経過)

事務局   (資料2に基づき説明)

委員長   資料NO.01の小壺はかなり色褪せているように見える。

事務局   出土した時点でこのような状態であったが、保管中に退色が進んだ面もある。

委員    レプリカはいつ製作したものか。

事務局   発掘後に各々製作している。若葉台遺跡のものと羽折遺跡のものでは、レプリカを作った時期が異なる。

委員長   資料NO.01のレプリカは、出土した状態の色褪せたままで復元したのか。

事務局   その通りである。

委員長   資料NO.04のレプリカは、使用された当時の色を推定して復元している。色褪せたままの復元では、使用された当時から薄い色であったと誤認を与えかねない。

委員    資料NO.04と同様の復元方法とした方がよかったであろう。

事務局   ご指摘のとおりである。

委員    竪穴建物跡からは、どのような共伴遺物があったのか。

委員    資料NO.01の奈良三彩が出土した建物跡は、廃棄された遺物が大量に堆積した状況であった。

委員長   廃棄されたものの中に、例えば大量の鉄製品など、特徴的な遺物はなかったか。

委員    鉄屑(スラグ)が出土していたと記憶している。

事務局   その他の特徴的な遺物としては、青銅製の帯金具が出土している。

委員    資料としては指定に値するものと考える。一般の人から見れば小さなものと思うかもしれないが、この小さな破片から色々なことが分かってくるということが貴重なことであり、大切な部分である。

事務局   羽折遺跡の資料について言えば、出土した場所が「三彩公園」と名付けられており、また自治会の名称も「三彩自治会」であり、地域に根付いたものと考えている。

委員    市の指定になることで、一段とそのような想いが強くなるだろう。

事務局   将来の展示方法として、昨年より始まっている電子図書館の取り組みの中で、3Ⅾ写真の公開を検討している。展示に適さない小さなものを指定するという点を懸念していたが、このような最新技術を使うことで、新たな活用の方法が見込まれる。

委員    資料の大小は関係なく、奈良三彩という歴史的に価値があるものが出土しているということが重要である。

委員長   破片ではあるが、確実に4個体が出土しているということは重要である。

委員    その点では、やはり色褪せたまま復元したレプリカは勿体ない。デジタルで公開する際、推定される元の色に着色することも一つの方法である。

委員長   資料NO.04の「托」については、より強調してもよいだろう。どのように使用されたものか説明が難しい面があるが、出土数が少ないことから、ことさら貴重な資料である。

委員    資料としては、大変貴重なものである。

委員    胎土の分析値と各色の分析値は最低限あった方が良いだろう。

事務局   奈良三彩が破片の為、サンプリングをして壊してしまうような分析は避けたい。非破壊で行うことができる分析方法で、どのようなことがわかるのかを検討し、来年度予算に予算要望をしていきたい。

委員長   他に意見が無ければ、今回の諮問の答申期限が来年4年8月31日となっているので、次回の審議委員会までに、事務局で今日の会議の内容を踏まえ、答申文の案文をお願いしたい。

 

【報告事項】
3 市指定天然記念物「慈眼寺の黒這松」樹勢関係について

質疑(会議の経過)

事務局      (資料3に基づき説明)

委員    昨年までの状況と変化はあるか。

事務局   昨年より若干、葉枯れの範囲が広がったように思われるが、急激な変化はない。以前、診てもらっていた樹木医の方にセカンドオピニオンのつもりで見てもらったが、薬の投入量は少なくても良いのではないかとの意見もあり、新たな視点でやってみたいというお寺さんの意向により樹木医の変更を行った。

委員長   急激に症状が改善することはあるのか。

事務局   病気の部分がなくなっていけば、青い葉が増えてくることになると理解している。前の樹木医の方は治療方針として大手術的な治療を選ぶ傾向があったが、今回の樹木医の方は、昔から診てもらっているので、樹齢や現在の木の状態に合わせた治療を提案されていて、お寺さんの意向に近いのかと思う。

 

4 県指定天然記念物「脚折のケヤキ」保存事業について

質疑(会議の経過)

事務局      (資料4に基づき説明)

委員    建物や歩行者への危険性はどういう状況か。

事務局   現状としては道路を挟んだ隣家への被害の危険性は少ないと考える。ただ、枝葉は道路上へ伸びており、折損による歩行者等への危険性はある。また、小学生の通学路にもなっているので、所有者である白鬚神社としては早急に対処したいということで、自費で強剪定を行うことになった。

委員    それに対しての補助はあるのか。

事務局   今年度行う強剪定への補助はない。令和4年度の事業については、埼玉県が1/2、鶴ヶ島市が1/4の補助を行う予定である。

委員    応急的処理ということで神社が行うということであれば良いのだが。

事務局   埼玉県と相談している中で、台風シーズンが終われば、災害対策費の先も見えてくるので、災害対策費に残があれば年度内に声がけはするとの話はあったが、神社さんはそこまで待つことなく、早急に強剪定は行いたいと言うことで、今回の決定となった。 

 

 

委員長   それでは、令和3年度第1回文化財保護審議委員会を閉会とする。

 

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