新型コロナウイルス感染症への感染は、
現時点では、「飛沫感染」か「接触感染」の2つが考えられます。
感染予防のためには、この2つへの対処が重要なポイントとなります。
ここでは、「接触感染」のリスクを下げる消毒についてご紹介します。
消毒時の感染予防のポイント
- 飛沫感染(飛沫が目・鼻・口の粘膜と接触するのを防ぐ)
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、
他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
※感染を注意すべき場面屋内などで、
お互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすとき - 接触感染(ウイルスが付着した手が、目・鼻・口の粘膜と接触するのを防ぐ)
感染症者がくしゃみや咳を手で押さえた後、
自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。
無感染者がその部分に接触すると手などに付着し、
感染者に直接接触しなくても感染します。
※感染場所の例電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチ等
ウイルスの除菌に使用できる消毒剤
手指の消毒には消毒用アルコール(濃度70%以上)を用いますが、
身の周りの物の表面の消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(濃度0.05%)が有効です。
よく触る場所を、希釈した次亜塩素酸ナトリウムでふき取って消毒します。
次亜塩素酸ナトリウムは、一般的に多くの家庭にもある塩素系漂白剤
(塩素濃度約5%)として販売されています。
消毒用アルコールは現在入手困難な場合がありますが、
塩素系漂白剤は比較的安価で入手可能です。
◆手指:消毒用アルコール(濃度70%以上)
◆物の表面:次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)
※次亜塩素酸ナトリウムを含む商品ごとの消毒液の作り方は、
下記「消毒液の作り方」を参考にしてくだい。
※商品によって濃度が異なりますのでご注意ください。
消毒液の作り方
塩素系漂白剤(塩素濃度薬5%)を使用して、下記の表を参考に希釈して使用します。
古くなった製品は効果が薄いのでご注意ください。また、作業の際は換気、家庭用手袋
の着用をおこない、他の商品と混ざらないようご注意ください。
- 用途別
用途別 |
濃度 |
希釈方法 |
ドアノブ・手すり等 |
0.05% |
500mlの水道水に塩素系漂白剤を |
吐しゃ物が付着した床等 |
0.1% |
500mlの水道水に塩素系漂白剤を 10ml(ペットボトルのキャップ2杯分)を入れる |
- 商品別
※使用にあたっては商品パッケージやホームページの説明をご確認ください。
表にない場合も同様にご確認ください。
メーカー | 商品名 | 作り方の例 |
花王 |
ハイター キッチンハイター |
水1Lに本商品25ml(商品付属キャップ1杯) ※次亜塩素酸ナトリウムは、一般的にゆっくり分解し、濃度が低下していきます。購入から3か月以内の場合は、水1Lに本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯)が目安です。 |
カネヨ石鹸 |
カネヨブリーチ カネヨキッチンブリーチ |
水1Lに本商品10ml(商品付属キャップ1/2杯) |
ミツエイ |
ブリーチ キットンブリーチ |
水1Lに本商品10ml(商品付属キャップ1/2杯) |
消毒方法
準備
- 日ごろの整理整頓、ゴミやホコリを取る清掃がまず必要です。
- 換気しながら行います。
- 塩素系漂白剤を吸い込んだり、直接手指についたりすることを防ぐため、マスクや手袋を着用します。
- 使用後のマスク、手袋、ペーパータオル(タオル)等を廃棄するためのビニール袋を準備します。
- 正しく希釈した消毒液を作ります。作り置きしたものは効果がないため、消毒するたびに作り直します。
消毒方法
- 消毒液を十分に含ませてしぼったペーパータオル(タオル)等で、消毒する場所を一方向に拭き取ります。
- 消毒液で拭いた後、水拭きします。
※スプレー式ボトルでの噴霧、消毒液を噴霧器で使用することは、ウイルス拡散の可能性があるため、好ましくありません。
消毒場所
手指がよく触れる場所を消毒します。 下表を参照してください。
※ウイルスの残存期間は、現時点では不明とされています。
主な消毒場所一覧 |
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場所 |
消毒場所 |
|
家庭や職場 |
居間・食事部屋 |
ドアノブ、窓の取っ手、照明のスイッチ、ソファー、テーブル、椅子、電話機、コンピューターのキーボードとマウス、小児玩具、壁、床等 |
台所・トイレ等 |
水道の蛇口、シャワーヘッド、洗面器、ドアノブ、窓の取っ手、照明スイッチ、浴槽、 排水溝、水洗便器と流水レバー、便座とフタ、汚物入れ、壁、床等 |
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衣類・寝具 |
通常の洗濯機で問題ないと言われていますが、気になる場合には、熱湯消毒(80℃、10分以上)してから洗濯機にかけます。 |
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職場や |
エレベーターや |
エレベーターの呼び出しボタン、停止階ボタン、エスカレーターの手すり部分 |
建物の出入り口 |
建物の出入り口にあるドアノブ、ハンドル、セキュリティー対応のオートロックボタンなど不特定の人が触れる部分 |
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共用のトイレ、給水場所、洗面台等 |
※家庭や職場の「台所・トイレ等」の欄参照 |
消毒後の注意
- 消毒の際に使用したマスク、手袋、タオル等は必ず準備された廃棄ビニール袋に入れ、まとめて廃棄します。
- 消毒が完了したら、手をよく洗います。